あなたが勝てない理由はこれかも?投資で最も重要な資金管理について解説
- 2019.09.21
- 株式投資の勉強記事

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皆さんこんにちは!
今回の記事では、株式投資における資金管理の具体的な方法について解説していきたいと思います。
最近は株式投資に関するセミナーが多く開催されていますが、その多くは「手法」に焦点があてられており、資金管理まで踏み込んだセミナーはなかなか存在しません。
そのため今回解説する内容は、教わった手法のとおり売買しても勝てないと感じている方にこそ読んで欲しいものになります。
手法に関する勉強のネタが少なくなってきたという方は、ここで資金管理のテクニックという観点から新しい風を入れてみてはいかがでしょうか?
株式投資における資金管理
株式投資をするにあたって、個人投資家の方がまず考えることが多いのが「どのような銘柄を買うか」だと思います。
たしかに、株式投資を行うにあたってどの銘柄を購入するかは非常に重要なポイントになります。
しかし、それ以上に重要なことは、買うと決めた銘柄を「どのくらいの株数買うか」なのです。
そしてこの「どのくらいの株数買うか」について、あなたに具体的な解決をもたらしてくれるのが以下で紹介する「固定比率による資金管理法」になります。
株式投資においてもっとも重要なことは、複利の効果を十分に受けられるようにするため、長い間マーケットでプレイし続けることです。
そのため、優れた投資家というのはファンダメンタルズ分析やテクニカル分析ではなく、この資金管理法にもっとも研究時間を費やしていると言われています。
皆さんもぜひ、以下で解説する内容をしっかりと吸収して、自分だけの投資戦略を開発してみてください!
購入枚数の公式をマスターしよう
それでは、資金管理法のポイントとなる「購入枚数の公式」について解説していきます。
これを使用することによって、あなたが買うべき株数を簡単に算出することが可能になります。
①購入枚数
具体的に何株購入するかという、公式の答えにあたる部分になります。
現在、株式市場では100株ずつの売買単元となっているため、十の位以降の端数がでた場合は「すべて切り捨てて」ください。
リスクは少ない分には利益が減るだけですが、多すぎれば即破綻につながります。
そのため、100株単位でしか変えられないのであれば、少ない方に合わせておきましょう。
②総資産
あなたが証券口座に入れている総資産の額になります。
既に別の銘柄を保有している時は、その時の含み益や含み損も入れた総資産の額を使用してください。
③リスクイクスポージャー
この資金管理法において最も重要になるポイントになります。
ここの値は一回あたりの損失を総資産の何%まで許容するかという比率を表し、通常は2~5%(0.02~0.05)程が良いとされています。
ここの値が大きくなればなるほど得られる利益も多くなりますが、その分ドローダウン(損失の時の資産減少割合)も大きくなります。
自分の精神が耐えられる範囲でもっとも効率のよいリスクイクスポージャーを設定するというのが、運用者の腕の見せ所です。
代入は設定した比率を元に、小数に直して行います。
④最大許容損失幅
自分の買値から損失までの値幅を入力してください。
たとえば、1000円で株を購入して-7%に損切りを置く場合、最大許容損失幅は1000×0.07=70円になります。
下落率で設定する方や、直近安値を参考にする方も、必ず円ベースの値幅に直して代入してください。
⑤スリッページ
損切りのラインを設定していたとしても、必ずその価格で売買が執行されるとは限りません。
大きな売り注文で値が飛んでしまったときや、ニュース発表で朝から大きくギャップを空けて寄りつく場合は、損失が想定外に大きくなりがちです。
そのため、最大許容損失幅に買値基準でさらに3%余裕を持たせてあげることで、実際の運用におけるリスクを減少させることができます。
実際の取引での使用例
公式の解説が終わったところで、実際の取引においてどのようにこの公式を用いればよいか、具体例を用いて解説します。
以上のような値動きの銘柄で押し目買いを検討していると仮定します。
今回のケースにおいて購入枚数の公式を使用してみましょう。
このように、最適な購入枚数が一瞬にして算出することができました。
想定される最悪の損失幅である100円の下落を受けても、損失額は5万円と総資産の5%に抑えられています。
株式投資では利益の額ではなく、損失のコントロールが勝者と敗者を分けます。
こうした具体的な資金管理のスキルを身につけることで、多くの人々を破産に追い込むリスクから身を守ることができます。
命運を握るリスクイクスポージャーの決め方
以上のように購入枚数の公式を使用することによって、投入するべき資金量を簡単に算出することができます。
そしてこの公式を使用するときの一番のポイントが、総資産に対するリスクイクスポージャーを何%にするかという点になります。
運用の命運を分けるリスクイクスポージャーですが、この値が大きければ大きいほど「トレードによる最終利益額」と「連敗した時に資産が減少するスピード」が増加します。
そのため、事前にある程度の連敗を想定して、どれだけの資産減少なら自分の運用が継続できそうか判断すると良いでしょう。
想定する連敗の数は、使用する戦略の勝率やそのときの市場環境によって異なりますが、私が検証したところでは大体7~10連敗程度を想定しておけば良いかと思います。
ちなみに、以下はリスクイクスポージャーを2~5%まで変化させた際の7連敗時資産減少割合になります。
2%・・・0.98^7=-13.2%
3%・・・0.97^7=-19.2%
4%・・・0.96^7=-24.9%
5%・・・0.95^7=-30.2%
個人的な経験から言って減少割合が30%を超えてくると、運用を続けるのが精神的にかなり厳しくなってきます。
運用資金に余裕があり、なるべくストレスなく運用したいという方は、リスクイクスポージャーは3%以下に抑えておくのがオススメです。
資金管理法の注意点
資金管理のテクニックは、株式投資の勝敗を決める上で最重要ポイントであるといっても過言ではないでしょう。
今回紹介した方法で適切なリスクイクスポージャーを設定すれば、「勝てる手法のはずなのに負ける」ということはなくなります。
しかし、資金管理は負ける手法を勝つ手法に変えてくれる訳ではありません!
そのため、具体的にいつ買っていつ売るかということに関しては、別要素として勉強が必要になります。
今回紹介した資金管理法を使用してもまだ損益が安定しないという方は、手法の改良を考えてみる必要があります。
まとめ
以上が投資における資金管理の具体的なテクニックになります。
勝率や公式など、すこし小難しい話も多くなってしまいましたが、最低限「購入株数の公式」と「リスクイクスポージャー」さえ使用できるようになれば、資金管理の問題はクリアです。
数多くの有名なトレーダーが言っているように、相場というものは勝つときよりも負けるときのほうが重要になります。
短期的な連敗に負けずに長期的に利益を上げるためにも、ぜひ自分にあったリスク量で資産運用を行っていってください!
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