株式投資における移動平均線の使い方②グランビルの8法則で売買

株式投資における移動平均線の使い方②グランビルの8法則で売買

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前回の記事では、移動平均線を使用する際によく使用される期間設定について解説しました。今回の記事ではいよいよ、株価と移動平均線を使用した売買戦略についての解説に入っていきたいと思います。

株価と移動平均線の関係である「グランビルの法則」

グランビルの法則というのをご存じでしょうか?

グランビルの法則というのは、1960年代にアメリカの金融記者であるジョセフ・グランビルが発見した、「株価と移動平均線の位置関係および乖離率」から売買チャンスを探る手法になります。

そして、このグランビルの法則ですが短期、中期、長期のどの移動平均線を用いたとしても、売買戦略として活用することができるのです。(グランビル自身は200日移動平均線を使用していました)

そのため、このグランビルの法則は短期トレーダーから長期投資家まで投資スパンにかかわらず、売買タイミングを見極める強力な武器になるでしょう。

グランビルの8法則

グランビルの8法則とは株価と移動平均線の①交差、②乖離率、③位置関係から売買シグナルを抽出するものであり、具体的には以下の8つのポイントが挙げられます。

買い①:株価が移動平均線を上抜け(初動)

長い期間、横這いまたは下落を続けていた銘柄が底打ちの兆しを見せ、上に位置する移動平均線を上抜いたところが買い①のポイントになります。

これはいわゆる「初動買い」にあたる買いエントリーであり、多くの場合株価は出来高を伴って勢いよく上昇を続けます。

これが買い①のポイントです。

売り①:株価が移動平均線より上に大きく乖離

初動のポイントから大きく値を上げてきた株価ですが、上昇が一服したところで、今度は初動付近で買いエントリーした投資家の利益確定売りが発生します。

そのため、移動平均線から大きく上方向に乖離した株価には、移動平均線の方向へ戻ろうとする力が働くことになります。

これが売り①のポイントになります。

買い②:株価が上向きの移動平均線を割り込む

売り①のポイントから利益確定売りに押された株価は、いったん移動平均線を割り込みます。

しかし、すでに移動平均線が上昇に転じていることから、市場参加者の強気な姿勢がうかがえるため、利益確定売り後に再び反転上昇することが期待できます。

そのため、株価が上向きの移動平均線を下抜けたあと、下げ止まりを確認したところが新たな買いエントリーのタイミングとなります。

これが買い②のポイントです。

買い③:上昇相場における浅い押し目

買い②でのエントリーがうまくいったあと、株価は上昇を続けながら、定期的に移動平均線付近まで反落を見せます。

しかし、買い②の時点とは異なり、すでに株価の上昇基調がはっきりしているため、移動平均線を割り込むほどの深い押しは発生しません。

そのため、このポイントでの買いは株価が移動平均線に接近後、反転上昇を確認してからというような形になるでしょう。

これが買い③のポイントです。




売り②:上昇トレンドの終了

株価の上昇トレンドが終了に近づくと、株価は新高値を更新できなくなり、移動平均線の傾きも上昇から横這いへと変化してきます。

そして、移動平均線より上に位置していた株価が移動平均線を下に割り込んできたタイミングで、上昇トレンド終了と判断して売り注文を出します。

これが売り②のポイントになります。

買い④:株価が移動平均線より下に大きく乖離

上で紹介した売り①の逆のパターンになります。

移動平均線を割り込んだ株価は出来高を伴って大きく値を下げます。

しかし、急激な下落によって株価が移動平均線の下へ大きく乖離すると、下落によって割安感を感じた投資家の買いや空売りの買戻しによって、株価には移動平均線の方向へ戻ろうとする力が働きます。

そのため、株価は移動平均線を割り込んで急落したあと、下げ止まりを確認したポイントが最後の買いポイントとなります。

これが買い④のポイントです。

売り③:株価が下向きの移動平均線を上抜け

初動急落後、空売りの買戻しと買い④の投資家による買いを受けて、株価はいったん下向きの移動平均線を上抜くことができます。

しかし、ここで買い④で株を購入した投資家の利益確定売りと、最初の暴落で売り損ねた含み損の投資家による「やれやれ売り」の売り圧力にさらされます。

そのため、株価は高値をつけることができず、再び下落に転じるケースが多くなります。

これが売り③のポイントです。

売り④:下落相場における戻り売り

その後、移動平均線が完全に下向きへと変化し、本格的な下落相場に突入します。

この時、もし空売りが可能なのであれば、株価が下向きの移動平均線に接近し、再び下降に転じたところで売りエントリーをすることによって、利益が得られるでしょう。

これが売り④のポイントになります。

グランビルの8法則からわかること

以上の8つの売買戦略がグランビルの8法則になります。

実際のマーケットでは、上記のように規則的な値動きをすることは珍しいですが、ここでグランビルの法則からわかる株価と移動平均線の関係をまとめておきましょう。

株価が移動平均線を上抜く(または下抜く)と、その方向へトレンドが発生する可能性がある。→買い①、売り②

移動平均線が上向き(または下向き)の方向を示している時は、支持線や抵抗線の役割を果たすことがある。買い③、売り④

移動平均線から株価が大きく乖離すると、移動平均線の方向へ戻ろうとする力が株価に働く→買い④、売り②

どの期間の移動平均線を使用するべきか

発案者であるグランビルは200日間の移動平均線を使用していましたが、実際の売買においてはそれぞれ自分の投資スパンにあった期間の移動平均線を使用することが望ましいでしょう。

具体的には

・1日~1週間以内5日移動平均線
・数日~2週間25日移動平均線
・2週間~3ヶ月75日移動平均線
・3ヶ月以上の日数200日移動平均線

というイメージでよいと思います。また、それぞれどの期間の移動平均線を使用するかによって、目安となる乖離率が変わってくるため、実際の運用をスタートする前には検証ツールによる手法の検証を行うことが望ましいでしょう。

まとめ

以上が株価と移動平均線を使用した分析の具体例になります。

50年以上前の分析手法ですが、現代においても色あせることなく通用するというのは大変面白い現象だといえますね。

さて次回は「移動平均線同士の位置関係からトレンドを判定する」に関しても解説していきますので、よろしくお願いいたします。

それでは!




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