株式投資の王道であるバリュー株(割安株)投資について解説

株式投資の王道であるバリュー株(割安株)投資について解説

スポンサーリンク



本質的に安い株を買うバリュー投資家

株式投資を開始するにあたって、まず問題となるのが「どの企業の株を買うか」という点だと思います。投資対象の分析手法は数多くの手法が世に出回っていますが、その中でも今回はファンダメンタルズ分析の王道である「バリュー株投資」について解説していきます。

バリュー株投資というのは、通称「割安株投資」とも言われており、現在の株価がその企業の本質的価値と比べて割高か割安かを投資判断の基準とします。ジェームズ・P・オショーネシーの著書「ウォール街で勝つ法則」にもあるとおり、株式市場では歴史的にバリュー株(割安水準の不人気株)がグロース株(割高水準の成長株)を上回るパフォーマンスを上げることが検証結果として知られています。

そのため、バリュー株投資は長期的に見ると勝者になれる可能性が高い投資手法であると言えるでしょう。

しかし、そんなバリュー株投資にも気をつけなくてはならない特徴がいくつか存在します。それではまず、バリュー株投資におけるメリットとデメリットについて見ていきましょう。

バリュー株投資のメリット

株価という物は長期的に見ると、企業のファンダメンタルズ的価値に収束していきますが、短期的な熱狂から本質的価値を大きく超えて値を上げることもあります。そして、人はその上昇を黙って見ているだけではいられずに、さらなる上昇を期待して買いを入れてしまうのです。

しかし、バリュー株投資は株価の裏側にある企業価値を重視した投資手法です。そのため上記のように株価が急上昇している場面でも、本質的価値から大きく乖離した株価で高値掴みしてしまう危険を減らすことができます。

また、バリュー投資家が狙う割安株はリーマンショックなど全体相場が大きく下落するような状況でも、全体的に下落率が小さい傾向があります。そのため、全体相場の勢いに左右されがちなグロース株投資と比べて、防御力の高い手法だと言えるでしょう。

バリュー株投資のデメリット

上記のようなメリットの多いバリュー株投資ですが、当然弱点も存在します。

まず1つ目の弱点は「株価がファンダメンタルズ的価値に収束するまでには長い時間を必要とすることがある」という点です。

そのため、仮に本質的価値に対して割安の水準で株を買えたとしても、株価が本質的価値に収束するまでの間ずっと資金が拘束されてしまうリスクがあります。この点に関してはかの有名なバフェット氏も「投資において重要なのは忍耐だ」と述べている通り、辛抱強く待ち続けるしかありません。

2つ目はその株に隠れたファンダメンタルズリスクがある場合です。

株式投資におけるファンダメンタルズ分析とは過去の結果から、未来への見通しを立てる分析手法です。

そのため、現在の決算時点では割安な水準であったとしても、今後の市場環境や粉飾決算などの理由次第では、株価が上がる前に本質的価値の方が下がってしまうケースも考えられます。

株式投資においては、どれだけ分析を掘り下げたとしても完全にリスクを取り除くことはできません。このリスクを避けるためには、バリュー株だからといって1つの企業に投資しすぎないよう、しっかりとした資金管理のプランを持つことが重要となるでしょう。




バリュー株投資で使用される指標

バリュー株投資においては株価と財務指標の関係性を表す指標がよく使用されます。これは、現在の株価と財務指標の値から割安、割高を判断するためと考えられ、中でも有名なものにPER、PBR等があります。

①PER(株価収益率)

PERは「株価÷EPS(1株あたり利益)」で算出され、現在の株価が1株あたり利益の何倍まで買われているかを表す指標になります。企業価値の源泉はその企業が生み出す利益であるとも言えるため、1株あたり利益を基準として株価水準を考えるPERはバリュー指標の基本であると言えるでしょう。

一般的には東証一部などの大型株において有効とされており、目安としては10~15倍程度が割安と考えられています。しかし、妥当な水準はその時の日経平均株価のPERや、所属している業種によっても異なるため、実際の運用に用いる時には同業他社との比較を行うのに使用すると良いでしょう。

また、算出にあたって会社実績を用いる場合と会社予想を用いる場合がありますが、将来予測の観点から会社予想を用いて算出したものを使用するのがオススメです。

②PBR(株価純資産倍率)

PBRは「株価÷BPS(1株あたり純資産)」で算出され、企業の純資産と株価の関係から割安、割高の判断を行う指標になります。

1株あたり純資産はいわば解散価値とも言えるため、これより株価が安い状態であるPBR1倍以下の銘柄は割安と考えられており、バリュー株投資家に好まれることが多い傾向にあります。

③PSR(株価売上高倍率)

PSRは「株価÷1株あたり売上高」で算出され、株価がその企業の売上高の何倍まで買われているかという観点から割安、割高を判断する指標になります。

一般的にPERやPBRではすべて割高と判断されてしまう可能性のある成長株や小型株に対して、効果を発揮する指標と言われています。具体的な水準としては1倍以下だと割安、20倍以上だと割高と判断されることが多いです。。

④EV/EBITDA倍率

EV/EBITDA倍率とは買収の際の企業価値を基準として株価の割安、割高を判断しようとする指標であり、具体的にはEV(企業価値)がEBITDA(営業利益+減価償却費)の何倍になっているかを測ります。

一般的には8~10倍程度が目安と言われているため、これを大きく上回るような銘柄は避けた方が無難かも知れません。

バリュー株投資の実践

以上の4種類が株式投資において企業のバリューを測定するための代表的な指標になります。しかし、すべての指標で条件を満たすものとなると、極端に数が少なくなってしまったり地味株ばかりになってしまうといった欠点がありますので、個人的には

【個人的なバリュー投資のスクリーニング条件】
・PER20倍以下

・PBR1.5倍以下
・PSR1倍以下
・EV/EBITDA倍率10倍以下

であればバリュー株として扱ってよいかと考えます。

また、今回紹介した指標はあくまで企業のバリューを測定する指標になるので、これに増益率やROEといった収益系の指標や、別記事にて紹介するテクニカル分析と組み合わせることによって、よりよい手法に進化していく可能性があります。

まとめ

いかがでしたか。バリュー株投資は企業の本質的価値に注目し、短期間の値動きに左右されない手法であるため、個人投資家と相性のよい手法といえます。

今までなんとなく選んでいた購入銘柄も、上記のようなバリュー指標を使用することで今が本当に買うべき水準なのか冷静に見つめ直すことができるようになるでしょう。

では、また!




%d人のブロガーが「いいね」をつけました。